HOME»応用情報技術者試験掲示板»応用情報技術者過去問題 平成30年秋期 午後問4
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解いてるときにこれに気付いて、けれど対数の知識がなかったのであーでもないこーでもないしてました。
(1),(3),(4)の回答は、どこかしらの基準で多重度の一次関数を定義して計算しているから、
どこを基準にとっているかで回答に幅が出るということなんですかね。
出題そのものに対して微妙に釈然としないものは残りますが、考え方はわかりました。
長文での詳しくわかりやすい解説、本当にありがとうございました。
応用情報技術者過去問題 平成30年秋期 午後問4 [1817]
あばばさん(No.1)
応用情報技術者過去問題 平成30年秋期 午後問4で、設問4では解答が複数許容されるようになっていますが、
このようになっている理由をご存じの方がおられましたら、ご教授願えないでしょうか。
(経緯や詳細な解説が掲載されているURLがありましたら、そちらを提示していただけると大変助かります)
感覚的には、このような台数や処理能力を数字で問う問題で、
解答が複数個許容されることに不自然さを覚えるのですが・・・。
このようになっている理由をご存じの方がおられましたら、ご教授願えないでしょうか。
(経緯や詳細な解説が掲載されているURLがありましたら、そちらを提示していただけると大変助かります)
感覚的には、このような台数や処理能力を数字で問う問題で、
解答が複数個許容されることに不自然さを覚えるのですが・・・。
2019.11.25 15:44
助け人さん(No.2)
★AP ゴールドマイスター
この件は、試験日の直後に少し投稿があったものの、その後は盛り上がらなかったので、気になってはいたものの、特に考えないようにしていました。今回あらためてご質問があったのですが、どなたも回答されず、埋もれてしまうのはもったいないご質問ですので、自信はありませんが、書いてみます。
設問4のcとdはbから導けますので、bのみ説明します。
IPAの解答例は、4.5(5.7、6、6.75、3^log(2)3)となっており、(1)4.5、(2)5.7、(3)6、(4)6.75、(5)3^log(2)3として、(1)~(5)をどのように求めるかを説明します。
まず、本文に、「多重度を3倍にした場合、スループットは2倍」とあり、図3の「多重度と処理時間の関係」から読み取れることとして、下記が言えます。
多重度 スループット(処理時間の逆数)の比(多重度1のときを1とする)
① 1 1
② 3 2
③ 9 4
これから言えることは、スループットと多重度は線形の関係にない、つまり、スループットは多重度の一次関数では表せないことが言えます。多重度を27にすればスループットの比は8、多重度を81にすればスループットの比は16となるでしょう。
また、設問4には、「処理時間の変化の比率は、測定範囲外においても測定範囲内とほぼ等しくなる」とあり、この曖昧な記述が複数の解答が出る要因になっています。つまり、如何様にも求められると。
①②③の3つの情報から、多重度がいくつのときにスループットの比が3となるかを考えます。その多重度は、3より大きく9より小さい値です。
(1)多重度4.5
②の「多重度3のときにスループットの比は2」を基にして、スループットの比を3にするには、多重度は3×3/2=4.5
これは、スループットは多重度に比例するという考え方を用いており、全くナンセンスだと思います。IPAの解答の先頭に出ていること、このサイトの解説でこの考え方を用いていることは、とても意外です。
(2)多重度5.7
これは、どうしても分かりませんでした。どなたか分かる方がおられたら、教えてください。
(3)多重度6
②の「多重度3のときにスループットの比は2」、③の「多重度9のときにスループットの比は4」を基にして、スループットの比を3にする多重度は、多重度3と9の算術平均をとって6
これもナンセンスです。
(4)多重度6.75
③の「多重度9のときにスループットの比は4」を基にして、スループットの比を3にするには、多重度は9×3/4=6.75
これもナンセンスです。
(5)多重度3^log(2)3
①②③を全て見ると、以下のことが見えてきます。おまけに、図3の「多重度と処理時間の関係」を見ると、横軸は対数目盛であり、これもヒントです。
多重度のlog(3) スループット(処理時間の逆数)の比(多重度1のときを1とする)のlog(2)
① 0 0
② 1 1
③ 2 2
スループットの比を3にするには、多重度のlog(3)がlog(2)3になればよい。つまり、多重度をxとすると、
log(3)x=log(2)3
x=3^log(2)3
これが一番まともです。
長くなりましたが、このように、解答を求めるのに複数のアプローチがあり、このうちのいずれかの解答を導いた受験者は正解にしようという温情だと思います。設問4を「正解複数のため無効」とすると、よく考えた人と全く考えなかった人が同等になるので、それは避けたのでしょう。
この設問で正解が複数出ないようにするには、図3の「多重度と処理時間の関係」のグラフにおいて、横軸と縦軸を0.1刻みの碁盤の目のようにして、縦軸が8/3=2.33の点の横軸の値を0.1単位で答えさせるべきだったと思います。それにしても、採点講評
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2018h30_2/2018h30a_ap_pm_cmnt.pdf
で、設問4のことに全く言及していないのは、困ったものです。
設問4のcとdはbから導けますので、bのみ説明します。
IPAの解答例は、4.5(5.7、6、6.75、3^log(2)3)となっており、(1)4.5、(2)5.7、(3)6、(4)6.75、(5)3^log(2)3として、(1)~(5)をどのように求めるかを説明します。
まず、本文に、「多重度を3倍にした場合、スループットは2倍」とあり、図3の「多重度と処理時間の関係」から読み取れることとして、下記が言えます。
多重度 スループット(処理時間の逆数)の比(多重度1のときを1とする)
① 1 1
② 3 2
③ 9 4
これから言えることは、スループットと多重度は線形の関係にない、つまり、スループットは多重度の一次関数では表せないことが言えます。多重度を27にすればスループットの比は8、多重度を81にすればスループットの比は16となるでしょう。
また、設問4には、「処理時間の変化の比率は、測定範囲外においても測定範囲内とほぼ等しくなる」とあり、この曖昧な記述が複数の解答が出る要因になっています。つまり、如何様にも求められると。
①②③の3つの情報から、多重度がいくつのときにスループットの比が3となるかを考えます。その多重度は、3より大きく9より小さい値です。
(1)多重度4.5
②の「多重度3のときにスループットの比は2」を基にして、スループットの比を3にするには、多重度は3×3/2=4.5
これは、スループットは多重度に比例するという考え方を用いており、全くナンセンスだと思います。IPAの解答の先頭に出ていること、このサイトの解説でこの考え方を用いていることは、とても意外です。
(2)多重度5.7
これは、どうしても分かりませんでした。どなたか分かる方がおられたら、教えてください。
(3)多重度6
②の「多重度3のときにスループットの比は2」、③の「多重度9のときにスループットの比は4」を基にして、スループットの比を3にする多重度は、多重度3と9の算術平均をとって6
これもナンセンスです。
(4)多重度6.75
③の「多重度9のときにスループットの比は4」を基にして、スループットの比を3にするには、多重度は9×3/4=6.75
これもナンセンスです。
(5)多重度3^log(2)3
①②③を全て見ると、以下のことが見えてきます。おまけに、図3の「多重度と処理時間の関係」を見ると、横軸は対数目盛であり、これもヒントです。
多重度のlog(3) スループット(処理時間の逆数)の比(多重度1のときを1とする)のlog(2)
① 0 0
② 1 1
③ 2 2
スループットの比を3にするには、多重度のlog(3)がlog(2)3になればよい。つまり、多重度をxとすると、
log(3)x=log(2)3
x=3^log(2)3
これが一番まともです。
長くなりましたが、このように、解答を求めるのに複数のアプローチがあり、このうちのいずれかの解答を導いた受験者は正解にしようという温情だと思います。設問4を「正解複数のため無効」とすると、よく考えた人と全く考えなかった人が同等になるので、それは避けたのでしょう。
この設問で正解が複数出ないようにするには、図3の「多重度と処理時間の関係」のグラフにおいて、横軸と縦軸を0.1刻みの碁盤の目のようにして、縦軸が8/3=2.33の点の横軸の値を0.1単位で答えさせるべきだったと思います。それにしても、採点講評
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2018h30_2/2018h30a_ap_pm_cmnt.pdf
で、設問4のことに全く言及していないのは、困ったものです。
2019.11.27 21:23
助け人さん(No.3)
★AP ゴールドマイスター
この投稿は投稿者により削除されました。(2019.11.28 00:03)
2019.11.28 00:03
助け人さん(No.4)
★AP ゴールドマイスター
追加です。
(5)多重度3^log(2)3
は、電卓がないと計算できませんので、bにこれを書くと、cとdが導けませんね。
3^log(2)3=5.7045・・・
となりました。(2)多重度5.7とほぼ同じになりました。まさか・・・
出題前の時点では、これだけ多くの正解はなく、出題者の考える唯一の正解だったはずです。受験者の書いた解答がいろいろあったので、慌てて検証したら、5通りを正解にせざるを得なくなったのでしょう。しかし、出題者の考える唯一の正解が何だったにしても、出題前にそれなりの人たち(応用情報合格者レベルで十分)がちゃんとレビューをすれば、設問4はこのままではマズイと気づけるような出題ミスだと思います。
(5)多重度3^log(2)3
は、電卓がないと計算できませんので、bにこれを書くと、cとdが導けませんね。
3^log(2)3=5.7045・・・
となりました。(2)多重度5.7とほぼ同じになりました。まさか・・・
出題前の時点では、これだけ多くの正解はなく、出題者の考える唯一の正解だったはずです。受験者の書いた解答がいろいろあったので、慌てて検証したら、5通りを正解にせざるを得なくなったのでしょう。しかし、出題者の考える唯一の正解が何だったにしても、出題前にそれなりの人たち(応用情報合格者レベルで十分)がちゃんとレビューをすれば、設問4はこのままではマズイと気づけるような出題ミスだと思います。
2019.11.28 00:18
あばばさん(No.5)
>>スループットと多重度は線形の関係にない、つまり、スループットは多重度の一次関数では表せないことが言えます。
解いてるときにこれに気付いて、けれど対数の知識がなかったのであーでもないこーでもないしてました。
(1),(3),(4)の回答は、どこかしらの基準で多重度の一次関数を定義して計算しているから、
どこを基準にとっているかで回答に幅が出るということなんですかね。
出題そのものに対して微妙に釈然としないものは残りますが、考え方はわかりました。
長文での詳しくわかりやすい解説、本当にありがとうございました。
2019.11.28 09:48