調達計画・実施(全40問中23問目)
No.23解説へ
"情報システム・モデル取引・契約書"によれば,情報システムの開発において,多段階契約の考え方を採用する目的はどれか。ここで,多段階契約とは,工程ごとに個別契約を締結することである。
出典:平成29年秋期 問65
- 開発段階において,前工程の遂行の結果,後工程の見積前提条件に変更が生じた場合に,各工程の開始のタイミングで,再度見積りを可能とするため
- サービスレベルの達成・未達の結果に対する対応措置(協議手続,解約権,ペナルティ・インセンティブなど)及びベンダーの報告条件などを定めるため
- 正式な契約を締結する前に,情報システム構築を開始せざるを得ない場合の措置として,仮発注合意書(Letter of Intent:LOI)を交わすため
- ユーザー及びベンダーのそれぞれの役割分担を,システムライフサイクルプロセスに応じて,あらかじめ詳細に決定しておくため
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解説
情報システム・モデル取引・契約書は、ユーザーとベンダーのあるべき理想的なモデルを提示し、情報システムのライフサイクルプロセスの中で、ユーザーとベンダーの間でどのようなことを決定し、どのようなことを情報共有すればよいかについての指針となることを目指して策定されたガイドラインです。
このガイドラインでは、見積り時期とリスクとの関係を踏まえ、ユーザー・ベンダーの双方のリスクアセスメントの機会を確保する観点から「多段階契約」の考え方を採用しています。多段階契約とは、委託開始に際して役割分担等の要旨だけを記した基本契約だけを先に結んでおき、具体的な委託内容については「システム化の方向性~システム化計画」「要件定義」「外部設計」「内部設計以降」というような工程毎に個別契約を締結する契約方式です。これにより曖昧な段階で行われた見積りは、要件が明らかになった段階で再見積もりされることになります。多段階契約を採用すると、契約事務の手間は増大しますが、一括契約方式と比較して開発途中で発生する仕様変更の影響を極力抑えられる利点があります。
このガイドラインでは、見積り時期とリスクとの関係を踏まえ、ユーザー・ベンダーの双方のリスクアセスメントの機会を確保する観点から「多段階契約」の考え方を採用しています。多段階契約とは、委託開始に際して役割分担等の要旨だけを記した基本契約だけを先に結んでおき、具体的な委託内容については「システム化の方向性~システム化計画」「要件定義」「外部設計」「内部設計以降」というような工程毎に個別契約を締結する契約方式です。これにより曖昧な段階で行われた見積りは、要件が明らかになった段階で再見積もりされることになります。多段階契約を採用すると、契約事務の手間は増大しますが、一括契約方式と比較して開発途中で発生する仕様変更の影響を極力抑えられる利点があります。
- 正しい。多段階契約の考え方を採用する目的です。
- SLA導入の目的です。
- 仮発注合意書のモデルを採用する目的です。
- 基本契約書の考え方を採用する目的です。
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