令和5年春期試験問題 午前問62

B.H.シュミットが提唱したCEM(Customer Experience Management)における,カスタマーエクスペリエンスの説明として,適切なものはどれか。

  • 顧客が商品,サービスを購入・使用・利用する際の,満足や感動
  • 顧客ロイヤルティが失われる原因となる,商品購入時のトラブル
  • 商品の購入数・購入金額などの数値で表される,顧客の購買履歴
  • 販売員や接客員のスキル向上につながる,重要顧客への対応経験
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分野:ストラテジ系
中分類:経営戦略マネジメント
小分類:マーケティング
解説
カスタマーエクスペリエンス(CX)とは、顧客がある商品やサービスにかかわることで経験する価値のことです。機能や品質面による従来の結果志向の満足ではなく、意思決定、購入、使用までの全プロセスを通じて得られる顧客満足を表す言葉です。UX(ユーザーエクスペリエンス)が使用によって得られる経験価値を指すのに対して、CXはより広く顧客が製品やサービスに関して体験したすべての価値を表す点が異なります。

CEM(顧客経験マネジメント)は、真に顧客に焦点を置き、顧客と製品や企業との関係全体を戦略的に管理するマネジメント手法です。購入した結果の満足度だけにフォーカスするのではなく、店舗やオンラインショッピング環境のデザイン、サービス担当者のコミュニケーションや接客態度、購入後の問合せ対応など、顧客との接点となるすべてのものに焦点を当てた顧客中心のアプローチにより、カスタマーエクスペリエンスを最大化することを目的とします。CEMのフレームワークには、①顧客の経験価値世界を分析する、②経験価値プラットフォームを構築する、③ブランド経験価値をデザインする、④顧客インタフェースを構築する、⑤継続的なイノベーションに取り組む、という基本的な5つの段階があります。

したがって「ア」が適切な説明です。

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