通信に関する理論(全17問中8問目)

4ビットから成る情報ビット x1x2x3x4 に対して,
 (x1+x2+x3+x5) mod 2=0
 (x1+x2+x4+x6) mod 2=0
 (x2+x3+x4+x7) mod 2=0
を満たす冗長ビット x5x6x7 を付加した符号 x1x2x3x4x5x6x7 を送信する。
 受信符号 y1y2y3y4y5y6y7 が,送信符号と高々1ビットしか異ならないとき,
 (y1+y2+y3+y5) mod 2
 (y1+y2+y4+y6) mod 2
 (y2+y3+y4+y7) mod 2
がそれぞれ0になるかどうかによって,正しい情報ビット x1x2x3x4 を求めることが可能である。y1y2y3y4y5y6y7=1100010 であるとき,正しい情報ビットはどれか。ここで,a mod b は,aをbで割った余りを表す。

出典:平成24年秋期 問 3

  • 0100
  • 1000
  • 1100
  • 1101
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分野:テクノロジ系
中分類:基礎理論
小分類:通信に関する理論
解説
設問で与えられた検査式の結果が 0 であれば各ビットに誤りがない、1 であれば誤りが含まれることになるので、3つの検査式に対して y1y2y3y4y5y6y7=1100010 を代入して検査を行います。

 (y1+y2+y3+y5) mod 2
 (y1+y2+y4+y6) mod 2
 (y2+y3+y4+y7) mod 2

実際に値を代入して計算を行うと以下の結果になります。

 (1+1+0+0) mod 2=2 mod 2=0
 (1+1+0+1) mod 2=3 mod 2=1
 (1+0+0+0) mod 2=1 mod 2=1
1番目の検査式
結果が0なので y1 y2 y3 y5 はすべて正しいことが確定します。
2番目の検査式
結果が1なので誤りが含まれています。1番目の検査式の結果から、y1 y2 は正しいことが確定しているので、誤りビットの候補は y4 y6 になります。
3番目の検査式
結果が1なので誤りが含まれています。1番目の検査式の結果から、y2 y3 は正しいことが確定しているので、誤りビットの候補は y4 y7 になります。
送信符号との違いは高々1ビットなので、2・3番目の検査式に共通している y4 に誤りが生じていることがわかります。

受信符号の y4 を反転させて、元のビット列(x1x2x3x4)を導きます。

 y1y2y3y4=1100 → 1101

したがって、正しい情報ビット x1x2x3x4 は「1101」になります。

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