ソフトウェア方式設計・詳細設計(全62問中49問目)
No.49解説へ
モジュール設計に関する記述のうち,モジュール強度(結束性)が最も高いものはどれか。
出典:平成19年秋期 問41
- ある木構造データを扱う機能をデータとともに一つにまとめ,木構造データをモジュールの外から見えないようにした。
- 複数の機能のそれぞれに必要な初期設定の操作が,ある時点で一括して実行できるので,一つのモジュールにまとめた。
- 二つの機能A,Bのコードは重複する部分が多いので,A,Bを一つのモジュールとし,A,Bの機能を使い分けるための引数を設けた。
- 二つの機能A,Bは必ずA,Bの順番に実行され,しかもAで計算した結果をBで使うことがあるので,一つのモジュールにまとめた。
正解 ア問題へ
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解説
モジュール強度とは、モジュール内部の関連性の強さを表し、暗合的強度から機能的強度までの7種類があります。モジュール強度が高いほど独立したソフトウェア部品として再利用や拡張がしやすくなり、また堅牢性や保守性が高まるなど多くの利点があります。
- 暗合的強度(↑低)
- 関係のない機能をまとめたモジュール
- 論理的強度
- 関連する複数の機能をまとめたモジュール
- 時間的強度
- プログラムの開始時など、ある特定の時期に実行する機能をまとめたモジュール
- 手順的強度
- 関連ある逐次的な機能をまとめたモジュール
- 連絡的強度
- 関連ある逐次的な機能で要素が連絡し合うものをまとめたモジュール
- 情報的強度
- 同じデータ構造や資源を扱う機能を一つにまとめたモジュール
- 機能的強度(↓高)
- 一つの機能を実現するためだけのモジュール
- 正しい。ある機能に関する操作とデータが一つにまとまっているので、機能的強度をもつモジュールです。最もモジュール強度が高い設計です。
- プログラム動作中の特定の時点で実行される処理をまとめているので、時間的強度をもつモジュールです。
- 関連する複数の機能をまとめているので、論理的強度をもつモジュールです。
- 逐次実行され、かつ、連絡しあうモジュール同士をまとめているので、連絡的強度をもつモジュールです。
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