開発プロセス・手法(全67問中3問目)
No.3解説へ
リーンソフトウェア開発において,ソフトウェア開発のプロセスとプロセスの所要時間とを可視化し,ボトルネックや無駄がないかどうかを確認するのに用いるものはどれか。
出典:令和6年春期 問48
- ストーリーカード
- スプリントバックログ
- バーンダウンチャート
- バリューストリームマップ
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解説
リーンソフトウェア開発は、トヨタ生産方式を一般化したリーン生産方式をそのままソフトウェア開発に当てはめて、ムダのない開発プロセスを目指すアジャイル開発の方法論です。トヨタ生産方式と同じ「7つのムダ」を排除することを目的とした22の思考ツールが提案されています。
- ストーリーカードは、ソフトウェアで実現したいことを顧客価値を明確にして簡潔に書き出したカードです。誰のために・何をしたいのか・なぜそうしたいのか、という3つの内容を含めるようにします。開発チームとプロダクトオーナー・顧客との会話の促進や、受入テストでユーザーストーリーが実装されたかを確認するために使用します。
- スプリントバックログは、プロダクトバックログのうち今回のスプリントで追加することとされた機能のリストです。イテレーションで開発すべき項目、実施すべき作業を管理するために使用します。
- バーンダウンチャートは、縦軸に「残作業量」、横軸に「時間」を取った折れ線グラフです。実績をプロットしていくことで、残作業量や予定との差異を視覚的に把握できるようになっています。
- 正しい。バリューストリームマップは、もともとはトヨタ生産方式で使われていたもので、付加価値を生みだす流れをプロセスとともに図示するフローチャートです。リーンソフトウェア開発版のバリューストリームマップは、顧客要求の受入れからその要求を満たす機能が完成するまでのプロセスを横に並べ、その下の時間軸に価値の付加に費やされた時間とそれ以外の時間とを分けて描きます。これを分析することで、付加価値を生む時間以外のムダな時間や工程のボトルネックを発見し、開発プロセスの改善につなげることができます。
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