サービスマネジメントプロセス(全38問中28問目)

(1)~(4)はある障害の発生から本格的な対応までの一連の活動である。(1)~(4)の各活動とそれに対するITILv3の管理プロセスの組合せのうち,適切なものはどれか。
  • 利用者からサービスデスクに"特定の入力操作が拒否される"という連絡があったので,別の入力操作による回避方法を利用者に伝えた。
  • 原因を開発チームで追及した結果,アプリケーションプログラムに不具合があることが分かった。
  • 障害の原因となったアプリケーションプログラムの不具合を改修する必要があるのかどうか,改修した場合に不具合箇所以外に影響が出る心配はないかどうかについて,関係者を集めて確認し,改修することを決定した。
  • 改修したアプリケーションプログラムの稼働環境への適用については,利用者への周知,適用手順及び失敗時の切戻し手順の確認など,十分に事前準備を行った。

出典:平成25年春期 問56

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分野:マネジメント系
中分類:サービスマネジメント
小分類:サービスマネジメントプロセス
解説
ITIL v2の構成要素の1つであった「サービスサポート」の機能はITILv3になり「サービス運用」と「サービス移行」という2つの領域に分散していますが、それぞれの管理プロセスの役割はv2とほぼ変わらず次のようになっています。
インシデント管理
システムの異常終了や構成機器の障害発生などのようにサービスの中断やサービス品質の低下につながるような事象が発生した時に、サービスの中断時間を最小限に抑えて速やかに回復することを目指すプロセス
問題管理
インシデントや障害原因の把握と管理を行い、根本原因を究明して、回避策や恒久的な対策を策定するプロセス
変更管理
変更作業にともなうリスクを管理し、リスクとメリットを考慮して変更作業の管理とリリース管理プロセスへ引き継ぐかどうかの評価を行うプロセス
リリース及び展開管理
変更管理プロセスで承認された変更作業について、実際のサービス提供システムへ変更作業を行うプロセス
選択肢の記述をそれぞれのプロセスの役割に当てはめると、
  • サービスデスクから伝えられたインシデントに対して、暫定的な普及策を伝えITサービスの停止状態から迅速に回復させようとしているため、インシデント管理プロセスの役割になります。
  • インシデントの原因を分析しているので、問題管理プロセスの役割になります。
  • 変更によって生じるリスクを分析し、リリース管理への引き継ぐことを決定しているので、変更管理の役割になります。
  • 稼働環境へのアプリケーションの適用およびそれに付随する作業を実際に実施しているため、リリース及び展開管理の役割になります。
したがって「ア」の組合せが適切です。

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