令和3年秋期試験問題 午前問6
問6解説へ
プログラム特性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 再帰的プログラムは再入可能な特性をもち,呼び出されたプログラムの全てがデータを共用する。
- 再使用可能プログラムは実行の始めに変数を初期化する,又は変数を初期状態に戻した後にプログラムを終了する。
- 再入可能プログラムは,データとコードの領域を明確に分離して,両方を各タスクで共用する。
- 再配置可能なプログラムは,実行の都度,主記憶装置上の定まった領域で実行される。
広告
解説
プログラム構造がもつ性質には次の4つがあります。
- リエントラント(Reentrant:再入可能)
- プログラム中の変数を各プロセスごとに用意することで、複数のプロセスから同時に実行されてもそれぞれに正しい値を返すことができる性質
- リユーザーブル(Reusable:再使用可能)
- プログラムの主記憶へのロードを初回実行時のみ行い、以後は再ロードせずに繰り返し利用できる性質
- リカーシブ(Recursive:再帰可能)
- プログラム中において自分自身を呼び出すことが可能な性質
- リロケータブル(Relocatable:再配置可能)
- プログラムを主記憶上のどの位置においても処理が可能な性質
- 再帰的プログラムは、複数のプロセスにより同時に実行されるため再入可能でなければなりません。再入可能ということは、呼び出されたプログラムごとに別個の変数部分を保持するということです。
- 正しい。再使用可能プログラムでは、再使用の際に前の実行時データを使ってしまわないように、プログラムの最初または最後で変数を初期化する処理が必要です。
- 再入可能プログラムでは、コード領域は各タスクで共用し、データ領域は各タスクごとに持ちます。
- 再配置可能プログラムは、主記憶上のどの位置においても正しく実行される特性を持つので誤りです。
広告