平成20年秋期試験問題 午前問17
問17解説へ
VLIWに関する記述として,適切なものはどれか。
- 同時に複数の命令が独立して実行され,どの命令が同時に実行されるのかは,ハードウェア制御で動的に決定される。
- パイプラインの段数を増やすことで,高い周波数での動作を可能とし,処理を高速化する。
- 一つの命令語で複数の命令を同時に実行する。
- 命令を処理するためのフェッチ,デコード,実行などの段階を,それぞれ並列に処理する。
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解説
VLIW(Very Long Instruction Word)は、プログラムのコンパイル時に依存関係のない複数の命令を1つの複合命令とし、同時に実行させる手法です。通常のパイプライン処理では、命令の依存関係などをCPUが判断しながら実行しますが、VLIWを採用した場合は、あらかじめ依存関係のない複合命令になっているため、CPUのオーバーヘッドが減り高速化が可能となります。その名の通り、複数の処理を一つの命令に記述するため1命令が非常に長くなります(Very Long)。
- VLIW方式を採用したCPUでは、コンパイル時にあらかじめ依存関係がチェックされ複合命令化されているため、CPUが同時に実行する命令を判断することはありません。
- スーパーパイプラインの説明です。
- 正しい。
- スーパースカラの説明です。CPU内部に複数のパイプラインを持ち、各段階を並列して実行することが可能となります。
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