平成20年春期試験問題 午前問9
問9解説へ
葉以外の節点はすべて二つの子をもち,根から葉までの深さがすべて等しい木を考える。この木に関する記述のうち,適切なものはどれか。ここで,深さとは根から葉に至るまでの枝の個数を表す。
- 枝の個数がnならば,葉を含む節点の個数もnである。
- 木の深さがnならば,葉の個数は2n-1である。
- 節点の個数がnならば,深さはlog2nである。
- 葉の個数がnならば,葉以外の節点の個数はn-1である。
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解説
問題文にある「葉以外の節点はすべて二つの子をもち,根から葉までの深さがすべて等しい木」は次のような構造をもつ木です。この木構造をもとに、すべての選択肢を検証してみます。
- 枝の個数は「6」,葉を含む節点の個数は「7」で一致しないので誤りです。
- 木の深さは「2」,葉の個数は「4」です。2n-1のnに木の深さ「2」を代入すると、
22-1=21=2
となり葉の個数「4」と一致しないので誤りです。 - 葉を含む節点の個数は「7」で、木の深さは「2」です。log2nのnに節点の個数「7」を代入すると、
log27=2.807…
木の深さ「2」と一致しないので誤りです。
完全2分木では深さが1つ増える毎に節点の個数は次のように増加していきます。
(根のみ) 1
(深さ1) 1+2=3
(深さ2) 1+2+4=7
(深さ3) 1+2+4+8=15
(深さ4) 1+2+4+8+16=31
(深さ5) 1+2+4+8+16+32=63
このため節点の個数がnである完全2分木の深さは「log2(n+1)-1」の式で表すことができます。 - 葉の数は「4」,葉以外の節点には根が含まれるので「3」です。
葉の数をnとすると、葉以外の節点の数はn-1になっています。したがってこの記述が適切です。
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