平成29年春期試験問題 午前問46
問46解説へ
組込み機器のソフトウェア開発にプラットフォーム開発を適用する利点として,適切なものはどれか。
- 機器ごとにソフトウェアを新規に設計するので,最小のコードサイズで最大の性能を実現できる。
- 機器ごとのハードウェアとソフトウェアの結合テストを不要にできる。
- ソフトウェアを複数の異なる機器に共通して利用することが可能になるので,ソフトウェア開発効率を向上できる。
- 複数の機器に共通のバグが発生したとき,ソフトウェアのプラットフォーム部分をバグの原因から除外できる。
正解 ウ問題へ
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解説
プラットフォーム開発とは、製造業の設計・開発において、複数の製品で共用する基盤部分(プラットフォーム)を最初に設計し、その共用部分を土台として複数の製品を実現していく手法のことです。多くのソフトウェアで同一のプラットフォームを用いることで、全てを専用の設計するよりも開発コストを抑えられる利点があります。
従来、組込みソフトウェアはハードウェア上に直接ソフトウェアを構築するものでした。しかし、複雑化・肥大化を続ける組込みソフトウェア開発を効率化するために、ハードウェアとの間にリアルタイムOSとミドルウェアを置き、その上にソフトウェアを構築するスタイルが主流になっています。
従来、組込みソフトウェアはハードウェア上に直接ソフトウェアを構築するものでした。しかし、複雑化・肥大化を続ける組込みソフトウェア開発を効率化するために、ハードウェアとの間にリアルタイムOSとミドルウェアを置き、その上にソフトウェアを構築するスタイルが主流になっています。
- プラットフォーム開発ではプラットフォーム部分を多くのアプリケーションに流用します。プラットフォーム部分は、多くのアプリケーションをカバーできるように様々な機能が盛り込まれるため、専用設計の場合と比較して総コード量は多くなります。
- プラットフォーム部分が提供するのは基盤部分だけで、各ハードウェアに応じた機能の実装は個別のソフトウェアに委ねられます。そのソフトウェアがハードウェア上で期待通りに動作するかを検証するためには結合テストが必要です。
- 正しい。ソフトウェア開発の効率化が期待できます。
- バグの内容が共通ならば、プラットフォーム部分に不具合がある可能性も考えられます。
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