平成18年秋期試験問題 午前問57
問57解説へ
LANの制御方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- CSMA/CD方式では,単位時間当たりの送出フレーム数が増していくと,衝突の頻度が増すので,スループットはある値をピークとして,その後下がる。
- CSMA/CD方式では,一つの装置から送出されたフレームが順番に各装置に伝送されるので,リング状のLANに適している。
- TDMA方式では,伝送路上におけるフレームの伝送遅延時間による衝突が発生する。
- トークンアクセス方式では,トークンの巡回によって送信権を管理しているので,トラフィックが増大すると,CSMA/CD方式に比べて伝送効率が急激に低下する。
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解説
- 正しい。CSMA/CD方式では、衝突の発生が検知されると再送を行いますが、トラフィックが一定以上に増加した場合には「衝突の頻度が増える」→「再送処理の増加」→「トラフィックの増加」→「衝突の頻度が増える」という悪循環に陥ってしまいます。一般に伝送路の使用率が30%を超えると急激に送信遅延時間が長くなり実用的ではなくなると言われています。
- CSMA/CD方式は、バス型のネットワークトポロジ(接続形態)が一般的ですが、スター型でも用いられます。
- TDMA方式では、1つの回線を複数のユーザーで時間的に分割して使用するのでフレームの衝突は発生しません。
- トークンアクセス方式では、送信権を獲得したノードのみが送信を行うので衝突が発生しません。トラフィックが増加すると送信権の獲得に時間がかかるようになるため送信遅延時間が増加しますが、使用率に対する伝送効率の低下はCSMA/CDほど急激ではありません。
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