応用情報技術者 試験情報＆徹底解説

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お疲れ様です。
量子ゲート方式について、イ・エは明らかに間違いなのは分かるのですが、ウが正答でアが誤答である理由をどなたか教えていただけますでしょうか。

文章をそのままに読むとウは「量子ビットと量子ビットの重ね合わせを利用する」となり、これはどちらかというとアニーリングに近いと考えました。
それならば出力・演算ともに2進数である（2進数の重ね合わせであり2進数を使わないわけではないため）アではないかと思ったのですが……どなたか解かれた方がいましたらご教示いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

この投稿は投稿者により削除されました。(2024.05.10 11:12)

「ア 演算は2進数で行われ、結果も2進数で出力される」という説明は、量子ゲート方式の量子コンピュータには適切ではありません。これは従来のデジタルコンピュータに関する説明であり、量子コンピュータの動作を正確に表していません。

量子コンピュータでは、量子ビットが0と1の重ね合わせの状態を取ることができ、これにより従来のビットが持つ単一の0または1の状態とは異なる計算を実現します。また、量子コンピュータの結果は量子ビットの観測によって得られ、この観測結果は0または1として得られるものの、計算過程自体は重ね合わせの状態を利用しています。従って、計算自体が単純な2進数の形式で行われるわけではないです。

また、量子アニーリングについて、量子アニーリングと量子ゲート方式の量子コンピュータは確かに異なるアプローチを取っていますが、どちらも量子ビットの重ね合わせを基本的な原理として利用しています。量子アニーリングは特に最適化問題を解くために設計されており、エネルギーの最小化を目指すプロセスで量子ビットの状態を徐々に固定していきます。

一方で、量子ゲート方式の量子コンピュータでは、量子ビット間の複雑な相互作用をプログラム可能な量子ゲートを通じて制御し、アルゴリズムに従って計算を行います。この方式では、量子ビットの重ね合わせだけでなく、量子もつれも重要な役割を果たします。

ウの「複数の状態を同時に表現する量子ビットと、その重ね合わせを利用する」という説明は、量子ゲート方式の量子コンピュータが持つ重ね合わせともつれの特性を利用して計算を行う概念を表しています。ただし、この説明が量子アニーリングにも当てはまる側面を持つことは認められますが、量子ゲート方式における重ね合わせと量子もつれの利用を否定するものではありません。

これはメタっぽい考察になってしまいますが、この問題は、量子コンピュータと従来のコンピュータの違いを区別できるか、という問いに変換できると思います。
その視点で見るとアは明らかに間違いというわけですね。

ああ、女神様さん
ご回答いただきありがとうございます！

「量子コンピュータでは、量子ビットが0と1の重ね合わせの状態を取ることができ、これにより従来のビットが持つ単一の0または1の状態とは異なる計算を実現します。」〜「計算過程自体は重ね合わせの状態を利用しています。」

どうやら私はここの理解ができていないようです。0と1（≒2進数）の重ね合わせである事は「演算は2進数で行われ」る事を意味しないのでしょうか。

また、「量子ビット間の複雑な相互作用」「量子ビットの重ね合わせだけでなく」とあることから、どうやら量子ビット同士も重ね合わさるという事ですね。量子ゲートでもn量子内の1つ1つの量子ビットは独立した存在ではない、という事でしょうか。

逆に私は「"2つの状態を同時に"であり、複数ではない」「重ね合わせは使うが、それは量子ビット同士の重ね合わせではない」「量子コンピュータも2進数で演算する」と認識してました。

聞き齧った人を落とすためのひっかけと裏読みしておりましたが、聞き齧りは私だったようです。

もしよろしければ、
・量子ゲートにおいても複数の量子ビットが重なり合う（n量子ビットの1つ1つは独立ではない）
・2進数の重ね合わせ≠2進数である
について、ああ、女神様さんが勉強に使われた書籍やWebサイトをご教示いただけますと幸いです。

詳細にご解説いただき誠にありがとうございました。勉強し直してきます。