計測・制御に関する理論 (全13問中1問目)

No.1

自動車の先進運転支援システムで使用されるセンサーの説明のうち,適切なものはどれか。
  • 可視光カメラは,天候などの影響を受けやすいが,交通標識の認識に使用できる。
  • 超音波センサーは,天候などの影響を受けやすいが,測定可能距離が500メートル以上と長い。
  • ミリ波レーダーは,天候などの影響を受けにくく,交通信号機の灯色の判別に使用できる。
  • レーザーレーダーは,天候などの影響を受けにくく,建物の後ろにある物体を検知できる。

分類

テクノロジ系 » 基礎理論 » 計測・制御に関する理論

正解

解説

  • 可視光カメラは、人間の目が認識できる光を画像や動画で取得するものです。高解像度の画像を得られるため、交通標識や車線、歩行者の識別に一般的に使用されています。ただし、天候(雨、霧)や照度(夜間、明暗差、逆光)に視認性が影響されやすい特性をもちます。
  • 超音波センサーは、音波の反射を利用して対象物までの距離を測定するセンサーです。近距離の物体検知に使用され、測定可能距離は通常1~5m程度なので、500mの距離には対応できません。また、空気を媒体とするため風や温度変化の影響を受けます。
  • ミリ波レーダーは、ミリ波帯(30GHz~300GHz)の電磁波を使用して対象物の位置や速度、動きを検出する技術です。電磁波を使用するので天候や時間帯によって性能が左右されにくく、霧や雨、暗闇といった悪条件下でも安定した検知が可能です。一方で色の認識ができないため、交通信号機の灯色を判別するためには使用できません。色の判別には可視光カメラによる画像認識技術が必要です。
  • レーザーレーダー(LiDAR)は、短い波長のレーザー光を使用して対象物までの距離や形状を検出する技術です。高い精度を誇りますが、レーザー光が散乱しやすい雨、霧、雪などの天候では性能が低下することがあります。周波数が高いレーザー光は直進性が高く、光が回り込みにくいため、建物の後ろにある物体を検知することは困難です。
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