ソフトウェア構築 (全33問中1問目)
No.1
ソフトウェア信頼度成長モデルの一つであって,テスト工程においてバグが収束したと判定する根拠の一つとして使用するゴンペルツ曲線はどれか。
出典:令和6年春期 問47
- [出題歴]
- 基本情報技術者 H29春期 問53
分類
テクノロジ系 » システム開発技術 » ソフトウェア構築
正解
ウ
解説
ソフトウェアテスト工程では、テスト計画に基づき、バグ管理図などを用いてテストの消化数とバグ摘出数の関係を分析します。記録されたデータをゴンペルツ曲線や過去の実績と比較することで、プログラムの品質を定量的に予測します。
ゴンペルツ曲線とは、バグ管理図に現れる以下のようなS字の曲線で、バグの摘出数はテスト初期では少なく、中盤では急激に多くなり、後半に近づくと少なくなるという確率測を表現したものです。信頼度成長曲線とも呼ばれます。
ゴンペルツ曲線とは、バグ管理図に現れる以下のようなS字の曲線で、バグの摘出数はテスト初期では少なく、中盤では急激に多くなり、後半に近づくと少なくなるという確率測を表現したものです。信頼度成長曲線とも呼ばれます。
- テスト初期
- プログラムのメイン機能に関する大きなバグが見つかり、その修正に時間を要するためにバグの摘出数は少なくなる
- テスト中盤
- メイン機能のバグが修正され、細かな部分のバグが多く摘出される
- テスト後半
- これまでのテストで大部分のバグが摘出され、摘出できる数が少なくなる
- テスト終盤になるにつれ、バグの摘出数が右肩上がりに増えています。まだ多くの潜在バグがあると推定できるので、収束しているとは言えません。
- テスト終盤になっても、テストごとのバグの摘出数が変わっていません。まだ多くの潜在バグがあると推定できるので、収束しているとは言えません。また、そもそも曲線ではありません。
- 正しい。S字なのでゴンペルツ曲線です。テストでバグが順調に摘出されていれば、テストの後半になるにつれて摘出バグ数が少なくなり、累積バグ数を示す曲線の傾きは水平に近づいていきます。このような飽和状態になればバグが収束したと判定することができます。
- S字ではないのでゴンペルツ曲線ではありません。テスト後半で曲線の傾きがなだらかになっていますが、回帰分析による曲線の収束値を考えるとまだ今後も多くのバグが検出されると推定されます。