サービスマネジメントプロセス (全38問中1問目)
No.1
出典:令和6年秋期 問56
- 改善活動では,品質と費用の両方について改善の目標を設定しなければならない。
- 改善活動は,提供するサービスを改善の対象にして,サービスマネジメントシステムを改善の対象にしない。
- 改善の機会に対して適用する評価基準には,改善とサービスマネジメントの目的との整合性が含まれなければならない。
- 実施された改善は,設定した目標に照らして測定するのではなく,改善前と比較した改善の効果を測定する。
分類
マネジメント系 » サービスマネジメント » サービスマネジメントプロセス
正解
ウ
解説
継続的改善は、常に変化するビジネスニーズに対応するために、またはサービスの適切性、妥当性、有効性などの向上を目的として、ITサービス、プロセス、ITインフラストラクチャを常に改善していくプロセスです。JIS Q 20000-1:2020では「パフォーマンスを向上するために繰り返し行われる活動」と定義されています。他のマネジメントシステムと同じく、PDCAサイクルを通じてサービス等のパフォーマンスを継続的に向上させます。
JIS Q 20000-1:2020における、継続的改善に対する要求事項は次のとおりです。
JIS Q 20000-1:2020における、継続的改善に対する要求事項は次のとおりです。
- 品質、価値、能力、費用、生産性、資源の活用及びリスク低減のうち、一つ以上について改善の目標を設定する
- 改善が優先付けされ、計画され、実施されることを確実にする
- 必要な場合には、SMSを変更する
- 設定した目標に照らして実施された改善を測定し、目標が達成されていない場合は、必要な処置をとる
- 実施した改善を報告する
- 両方の改善目標を設定する必要はありません。JIS Q 20000-1:2020では、品質、価値、能力、費用、生産性、資源の活用およびリスク低減のうち、1つ以上について改善を設定すると明記されています。
- 提供するサービスだけでなく、サービスマネジメントシステム(SMS)そのものも改善対象に含まれます。JIS Q 20000-1:2020では、SMSおよびサービスについて、適切性、妥当性、有効性を継続的に改善しなければならないと明記されています。
- 正しい。継続的改善に取り組む際は、組織の目的やサービスマネジメントの目的と整合性が取れていることが重要です。JIS Q 20000-1:2020では、組織は改善の機会に対して評価する評価基準を定めるものとされ、その評価基準には、改善とサービスマネジメントの目的との整合性が含まれなければならないと明記されています。
- 改善の効果は、設定した目標と比較して判断します。JIS Q 20000-1:2020では、設定した目標に照らして実施された改善を測定し、目標が達成されていない場合は、必要な処置をとると明記されています。