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応用情報技術者令和6年春期 午前問15
問15
コンピュータの性能評価には,シミュレーションを用いた方法,解析的な方法などがある。シミュレーションを用いた方法の特徴はどれか。
- 解析的な方法よりも計算量が少なく,効率的に解が求まる。
- 解析的な方法よりも,乱数を用いることで高精度の解が得られる。
- 解析的に解が求められないモデルに対しても,数値的に解が求まる。
- 解析的に解が求められるモデルの検証には使用できない。
分類
テクノロジ系 » システム構成要素 » システムの評価指標
正解
ウ
解説
コンピュータの性能評価におけるシミュレーションを用いた方法と解析的な方法は、それぞれ次のようなアプローチです。なお、2つのほかに実機計測による方法もあります。
- シミュレーションを用いた方法
- コンピュータの処理動作を模擬するモデルを作成し、コンピュータ上でそのモデルを動作させて性能を評価する
例)モンテカルロシミュレーション、離散イベント駆動型シミュレーション、トレース駆動型シミュレーション - 解析的な方法
- コンピュータシステムの動作を数式で表し、その数式を解析することで性能を理論的に評価する
例)待ち行列モデル、マルコフ連鎖モデル
- シミュレーションでは乱数を用いて何回も試行する必要があるため、数学的に解を求める解析的な方法に比べて計算量は多くなります。
- シミュレーションによって得られるのは近似的な解なので、解の精度は解析的な方法には劣ります。シミュレーションによる解の精度を上げるためには、モデルの精度を高める必要があります。
- 正しい。解析的な方法は、複雑で数式化が困難なシステムには適用できませんが、シミュレーションはそのような複雑なモデルに対しても適用可能です。システムの挙動を数値的に再現することで、近似解を得ることができます。
- シミュレーションは、解析的に解が求められるモデルにも適用できます。ただし、解析的な方法のほうが高精度かつ効率的なことが多いです。