応用情報技術者過去問題 平成30年秋期 午後問2
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レストラン経営に関する次の記述を読んで,設問1~4に答えよ。
R店は個人経営の洋食レストランであり,大都市にある乗降客の多い駅の近くの貸しビルに,数年前に開店した。厨房とホールに,それぞれ従業員が数名配置され,夕方から営業を開始している。最近は,売上が横ばい状態の上に,食材価格の高騰の影響で経費が増加しており,黒字経営とはいえ,利益は減少傾向にある。そこで,経営者のS氏は売上の伸び悩みや利益の減少の原因を調査・分析し,経営の改善を図ることにした。
〔来店客へのアンケートの結果〕
S氏は,まず来店客に対して,R店に関する印象・意見を求めるアンケートを実施し,その結果を次のとおりまとめた。
(好評点)
〔"来店客の待ち時間が長い問題"の要因分析〕
次にS氏は,来店客へのアンケートの結果のうち,売上に直結する顧客回転率を上げるために"来店客の待ち時間が長い問題"について改善が急務と考え,店の主要メンバーとブレーンストーミングを行いその要因を分析した。分析は,従業員,店舗,料理,手順に分けて行った。挙げられた要因は,次のとおりである。
(1) 従業員
S氏は,図1で抽出された主要因に対して改善策を立てた。
〔その他の問題の改善策)
S氏は,来店客へのアンケートの結果から,"来店客の待ち時間が長い問題"以外にも,利益改善に向けて重要だと思える問題を特定し,次の改善策を立てた。また,仕入先として予定している農家と交渉した結果,食材をたくさん仕入れると,仕入単価を下げる契約が可能なことが分かったので,この方法も活用したいと考えた。
〔ランチ営業の検討〕
仕入れに掛かる時間の短縮によって,ランチ営業の時間も取れるので,S氏は,ランチ営業の開始を判断するために,収益見込みを確認した。ランチ営業の開始に伴って,R店の固定費が増加することはない。そこで,固定費の総額を,ディナー営業とランチ営業に売上高で配賦し,ランチ営業の1か月の収益見込みを表1のとおり作成した。 ランチ営業の収益見込みでは,利益がマイナスとなった。しかし,今後ランチ営業で見込みどおりの売上高しか得られなかったとしても表1において,fことから,S氏は,ランチ営業を始めることにした。
R店は個人経営の洋食レストランであり,大都市にある乗降客の多い駅の近くの貸しビルに,数年前に開店した。厨房とホールに,それぞれ従業員が数名配置され,夕方から営業を開始している。最近は,売上が横ばい状態の上に,食材価格の高騰の影響で経費が増加しており,黒字経営とはいえ,利益は減少傾向にある。そこで,経営者のS氏は売上の伸び悩みや利益の減少の原因を調査・分析し,経営の改善を図ることにした。
〔来店客へのアンケートの結果〕
S氏は,まず来店客に対して,R店に関する印象・意見を求めるアンケートを実施し,その結果を次のとおりまとめた。
(好評点)
- 店が駅から近くて行きやすい。店内がきれいで,雰囲気も良い。
- ハンバーグステーキがとてもおいしい。
- 料理の品目が頻繁にメニューに追加されるので,店のホームページなどで時々チェックしている。追加された料理がおいしそうだと,お店に足を運びたくなる。
- スマートフォンで稼働するアプリケーションソフトウェア(以下,携帯アプリという)を使って予約できるのは,便利である。
- 会計時に,スタンプカードにスタンプを押してもらって,スタンプが一定数たまると,料理が一品無料になるなどの特典は,お得感があってうれしい。
- 注文してから,料理が運ばれてくるまでに,時間が掛かる。
- 来店客で混雑する時間帯は,携帯アプリや電話などで予約しておかないと,入店までかなり待たされる。
- 料理の品目数が多く,メニューに写真が掲載されていないので,品名だけではどれを選んだらよいか悩んでしまう。店の従業員に料理の説明をしてもらわなければ,注文する料理を決められないので,もっと親切なメニューにしてほしい。
- おいしくて安全な料理を食べたいが,料理に使われている食材を,誰がどのようにして作っているか分からない。
- スタンプカードを忘れた場合に,スタンプがたまらないのは不便である。
- ディナーの営業だけでなく,ランチの営業もしてほしい。
〔"来店客の待ち時間が長い問題"の要因分析〕
次にS氏は,来店客へのアンケートの結果のうち,売上に直結する顧客回転率を上げるために"来店客の待ち時間が長い問題"について改善が急務と考え,店の主要メンバーとブレーンストーミングを行いその要因を分析した。分析は,従業員,店舗,料理,手順に分けて行った。挙げられた要因は,次のとおりである。
(1) 従業員
- アルバイトには入れ替わりがあるが,新規のアルバイトを雇った場合,十分な教育をしていないので,仕事に慣れるまで作業の効率が悪い。
- 貸しビルの店舗の増改築は難しく,客席の数を増やせない。
- 賃貸契約の期間が残っており,多額の解約手数料が掛かるので,店舗の移転は難しい。
- 料理の品目数を減らさずにメニューに品目の追加を続けているので,料理の品目数が多くなってしまった。
- 料理の品目数の増加に伴い,使用する食材や調理器具の種類が増加するので,厨房の作業効率が低下している。
- 仕込みの時間が不足しているので,調理に時間が掛かっている。
- 食材は市場で仕入れており,仕入れに多くの時間が掛かっている。これが,仕込みの時間の不足の原因となっている。
- 農家と契約して食材を直送してもらうことによって,仕入れに掛かる時間を減らせる。仕入れに掛かる時間を減らせば,その時間を仕込みなど,他の作業に回せる。
S氏は,図1で抽出された主要因に対して改善策を立てた。
- 主要因"料理の品目数を減らさずにメニューに品目の追加を続けている"について,図2のABC曲線を作成した。これを基に検討した結果,A及びBグループの品目数が最適な品目数であるという結論になったので,B,Cグループのうちから,将来の伸びが期待できない品目をメニューから削除し,①料理の品目数を絞ることにした。
- 主要因"市場で仕入れている"について,農家と契約し,食材を直送してもらうことによって,仕入れの時間を減らして,仕込みの時間を増やす。
- 主要因"十分な教育をしていない"について,アルバイトを雇用したときに活用する教育用のマニュアルを作成する。
〔その他の問題の改善策)
S氏は,来店客へのアンケートの結果から,"来店客の待ち時間が長い問題"以外にも,利益改善に向けて重要だと思える問題を特定し,次の改善策を立てた。また,仕入先として予定している農家と交渉した結果,食材をたくさん仕入れると,仕入単価を下げる契約が可能なことが分かったので,この方法も活用したいと考えた。
- メニューに写真やおすすめする理由を入れて,来店客が料理を選びやすいようにする。
- ②来店客にも契約農家,生産方法などが分かるようにして,顧客満足度を高める。
- スタンプカードの不便さを解消するために,既存の情報システムを活用して,e。
- ③ハンバーグステーキと野菜サラダをセットにしたおすすめ料理を紹介し,セット料理がより多く売れるようにする。
〔ランチ営業の検討〕
仕入れに掛かる時間の短縮によって,ランチ営業の時間も取れるので,S氏は,ランチ営業の開始を判断するために,収益見込みを確認した。ランチ営業の開始に伴って,R店の固定費が増加することはない。そこで,固定費の総額を,ディナー営業とランチ営業に売上高で配賦し,ランチ営業の1か月の収益見込みを表1のとおり作成した。 ランチ営業の収益見込みでは,利益がマイナスとなった。しかし,今後ランチ営業で見込みどおりの売上高しか得られなかったとしても表1において,fことから,S氏は,ランチ営業を始めることにした。
設問1
図1中のa~cに入れる適切な字句を,それぞれ15字以内で述べよ。
解答入力欄
- a:
- b:
- c:
解答例・解答の要点
- a:多額の解約手数料が掛かる (12文字)
- b:客席の数を増やせない (10文字)
- c:店舗の増改築は難しい (10文字)
解説
この設問では、特性要因図について問われています。
特性要因図は、特性(結果)とそれに影響を及ぼしたと思われる要因(原因)の関係を体系的に表したものです。直接的な原因と間接的な原因に分別したり、真の問題点を明確にしたりするのに有効な図法です。見た目が"魚の骨"のようになることからフィッシュボーンダイアグラムともいいます。
本問では「来店客の待ち時間が長い」という問題を改善するため特性要因図を用いています。図1のa、b、cは「店舗」の矢印に属していますので、店舗に関する内容であることがわかります。ここで、特性要因図の見方としては、各矢印が「なぜそうなのか」という理由(要因)を説明していると考えると理解しやすいです。
本文中〔"来店客の待ち時間が長い問題"の要因分析〕の(2)店舗を見ると、以下の2件の要因を挙げていることがわかります。これを細分化し、空欄に当てはめていきます。まず〔来店客の待ち時間が長い〕ことについて、「店舗」が原因である要因を説明から列挙すると以下のようになります。
〔aについて〕
aは「店舗の移転が難しい」という結果に向いた矢印なので、「店舗の移転が難しい」に対する理由が入ります。本文中に「多額の解約手数料が掛かるので、店舗の移転が難しい」とあることから、店舗の移転が難しい直接的な理由は「多額の解約手数料が掛かる」からだとわかります。よって、aには「多額の解約手数料が掛かる」が入ります。また図には記入済ですが、多額の解約手数料が掛かる理由は、賃貸契約の期間が残っており、中途解約による違約金が発生することです。
∴a=多額の解約手数料が掛かる
〔bについて〕
上記 5.の「店舗の移転は難しい」は、既にbの要因として分析されています。残る2つの要因のどちらが適切かを考えると、
∴b=客席の数を増やせない
〔cについて〕
最後にcの「客席の数を増やせない」もう一つの直接的な理由について考えます。本文中に「貸しビル店舗の増改築は難しく、客席の数を増やせない」とあることから、客席の数を増やせない直接的な理由は「店舗の増改築は難しい」からだとわかります。よってcには「店舗の増改築は難しい」が入ります。
∴c=店舗の増改築は難しい
特性要因図は、特性(結果)とそれに影響を及ぼしたと思われる要因(原因)の関係を体系的に表したものです。直接的な原因と間接的な原因に分別したり、真の問題点を明確にしたりするのに有効な図法です。見た目が"魚の骨"のようになることからフィッシュボーンダイアグラムともいいます。
本問では「来店客の待ち時間が長い」という問題を改善するため特性要因図を用いています。図1のa、b、cは「店舗」の矢印に属していますので、店舗に関する内容であることがわかります。ここで、特性要因図の見方としては、各矢印が「なぜそうなのか」という理由(要因)を説明していると考えると理解しやすいです。
本文中〔"来店客の待ち時間が長い問題"の要因分析〕の(2)店舗を見ると、以下の2件の要因を挙げていることがわかります。これを細分化し、空欄に当てはめていきます。まず〔来店客の待ち時間が長い〕ことについて、「店舗」が原因である要因を説明から列挙すると以下のようになります。
- 店舗の増改築は難しい
- 客席の数を増やせない
- 賃貸契約の期間が残っている
- 多額の解約手数料が掛かる
- 店舗の移転は難しい
〔aについて〕
aは「店舗の移転が難しい」という結果に向いた矢印なので、「店舗の移転が難しい」に対する理由が入ります。本文中に「多額の解約手数料が掛かるので、店舗の移転が難しい」とあることから、店舗の移転が難しい直接的な理由は「多額の解約手数料が掛かる」からだとわかります。よって、aには「多額の解約手数料が掛かる」が入ります。また図には記入済ですが、多額の解約手数料が掛かる理由は、賃貸契約の期間が残っており、中途解約による違約金が発生することです。
∴a=多額の解約手数料が掛かる
〔bについて〕
上記 5.の「店舗の移転は難しい」は、既にbの要因として分析されています。残る2つの要因のどちらが適切かを考えると、
- 店舗の移転が難しいので、客席数を増やせない → 〇
- 店舗の移転が難しいので、店舗の増改築は難しい → ×
∴b=客席の数を増やせない
〔cについて〕
最後にcの「客席の数を増やせない」もう一つの直接的な理由について考えます。本文中に「貸しビル店舗の増改築は難しく、客席の数を増やせない」とあることから、客席の数を増やせない直接的な理由は「店舗の増改築は難しい」からだとわかります。よってcには「店舗の増改築は難しい」が入ります。
∴c=店舗の増改築は難しい
設問2
〔"来店客の待ち時間が長い問題"の改善策〕について,(1),(2)に答えよ。
- 図2中のdに入れる適切な字句を,10字以内で答えよ。
- 本文中の下線①を実施した後,料理品目を追加する場合に,考慮すべきことは何か。15字以内で述べよ。
解答入力欄
- d:
- o:
解答例・解答の要点
- d:売上金額の累積 (7文字)
- o:最適な品目数を維持する (11文字)
解説
- 〔dについて〕
ABC分析の知識について問われています。
ABC分析は、パレート図を用いて分析する複数の事柄・項目群を大きい順に並べ、累積値の上位70%を占める要素群をA、70%~90%の要素群をB、それ以外の要素群をCとしてグルーピングすることで重点的に管理すべきグループがどれであるかを明らかにする分析手法です。これをグラフ化したものを、ABC曲線(パレート曲線)と言います。一般的に、横軸は分類項目を高頻度順に並べ、縦軸には損失金額やコストなどの累積比率をとります。
図2では、メニューについてのABC曲線が描かれています。横軸に、料理の品目数の割合をとっています。表の見方ですが、料理の品目をA,B,Cの三つにグループ分けし、全体に対する各グループの割合が表下部の数値です。つまり、Aグループが全体の20%、Bグループが全体の40%、Cグループが全体の40%となっています。数値の上に書かれた点線を追っていくと、曲線とクロスしたところで縦軸とぶつかります。この数値がdの割合です。上位20%(Aグループ)で、ある割合の70%を占めていると解釈します。本文中には「作業効率化のために将来の伸びが期待できない品目を削除したい」とありますが、どの様にして将来の伸びを予測するか考えます。本問では、そもそも売上の伸び悩みの原因分析を題材にしているので、売上で予測する必要があり、メニューから削除するのは売上金額が低い品目にすべきです。パレート図では縦軸は累積を表しているので、dには「売上金額の累計」が入ります。
メニューから削除する品目は、ABC分析でCグループ分類された品目のうちから検討するのが望ましいです。
∴d=売上金額の累計 - 品目を追加する場合のことを問われています。ここで考慮すべきことは、「そもそもなぜ品目を減らす必要があったか」ということです。そこで、図1の特性要因図を見ると、「料理の品目を減らさずにメニューに品目の追加を続けている」ことが、待ち時間が長いことの主要因にであると分析しています。主要因とは、抽出された要因の中から絞り込んだ、最も重要と考えられる要因のことです。
つまり、来店客の待ち時間を短くするためには、メニューを増やすのであれば、その分どれかを減らし、最適な品目数を維持することが必須であると判断できます。
∴最適な品目数を維持する
設問3
〔その他の問題の改善策〕について,(1)~(3)に答えよ。
解答群
- アクセシビリティ
- エンプロイヤビリティ
- トレーサビリティ
- ユーザビリティ
解答入力欄
- e:
解答例・解答の要点
- ウ
- e:携帯アプリにスタンプカードの代替機能をもたせる (23文字)
- 食材の仕入れ量が増え,仕入単価を下げられるから (23文字)
解説
- 解答群の字句ごとに検討していきます。
- アクセシビリティとは、高齢者・障害者を含む誰もが、さまざまな製品や建物やサービスなどを支障なく利用できるかどうか、あるいはその度合いのことです。
- エンプロヤビリティは、エンプロイ(employ:雇用する)と、アビリティ(ability:能力)を組み合わせた用語で、従業員として継続的に雇用され得る能力のことです。日本経済団体連合会は、エンプロイヤビリティを「転職を可能にする能力」および「当該企業において継続的に雇用され得る能力」と定義しています。
- 正しい。トレーサビリティは、トレース(trace:たどる)とアビリティ(ability:能力)を組み合わせた用語で、対象とする物品(及び、その構成部品や原材料)の生産から販売に至るまでの流通履歴を確認できる状態にあることをいいます。
- ユーザビリティとは、使いやすさとか使い勝手の意味合いで使われる言葉です。JIS Z 8521では、「ある製品が、指定された利用者によって,指定された利用の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及び利用者の満足度の度合い」と定義されています。
- 〔eについて〕
「既存の情報システムを活用して」とあるように、既に存在するITを利用することが答えに関連してきます。またその理由が「スタンプカードの不便さ解消」であることから、まず何が不便なのかを本文から探します。(不評点)をみると「スタンプカードを忘れた場合に,スタンプがたまらないのは不便」とあるため、これが該当します。
次に、既存のITを探します。(好評点)に「携帯アプリを使って予約できるのは,便利である」とあるため、携帯アプリを活用できることがわかります。よって、携帯アプリでスタンプがたまるようにすれば良いということになります。
∴e=携帯アプリにスタンプカードの代替機能をもたせる - (好評点)にあるようにR店ではハンバーグが人気です。また(不評点)には、「どれを選んだらよいか悩んでしまう」とあります。そこで、野菜サラダをセットにしたおすすめ料理として紹介することで、注文が多くなることが期待できます。〔その他の問題の改善策〕には、「農家と交渉した結果,食材をたくさん仕入れると,仕入単価を下げる契約が可能」とあるため、食材仕入れについては、規模の経済が働いて仕入れ単価を下げられるということがわかり、利益が改善すると判断することができます。
∴食材の仕入れ量が増え,仕入単価を下げられるから
設問4
〔ランチ営業の検討〕について,本文中のfに入れる,ランチ営業を始めることにした理由を解答群の中から選び,記号で答えよ。
f に関する解答群
- "売上高-固定費"がプラスである
- "売上高-変動費"がプラスである
- "変動費-固定費"がプラスである
解答入力欄
- f:
解答例・解答の要点
- f:イ
解説
〔fについて〕
本文の〔ランチ営業の検討〕を見ると、「ランチ営業の開始に伴って,R店の固定費が増加することはない」とあります。「利益=売上高-(固定費+変動費)」ですから、ディナー営業のみ行っている時と比べて固定費が増えないのであれば、ランチ営業を行うと単純に「売上高-変動費」の利益増加を期待できます。
表1〔ランチ営業の収益見込み〕を見ると、
売上高3,000千円-変動費2,000千円=1,000千円
と収支のプラスが予想されているため、ランチ営業を始めた方がR店全体として利益の増加が見込めます。
∴f=イ:"売上高-変動費"がプラスである
本文の〔ランチ営業の検討〕を見ると、「ランチ営業の開始に伴って,R店の固定費が増加することはない」とあります。「利益=売上高-(固定費+変動費)」ですから、ディナー営業のみ行っている時と比べて固定費が増えないのであれば、ランチ営業を行うと単純に「売上高-変動費」の利益増加を期待できます。
表1〔ランチ営業の収益見込み〕を見ると、
売上高3,000千円-変動費2,000千円=1,000千円
と収支のプラスが予想されているため、ランチ営業を始めた方がR店全体として利益の増加が見込めます。
∴f=イ:"売上高-変動費"がプラスである